大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

月刊漫画ガロ(79) 永島慎二 15 「赤い酋長の身代金」

今回は永島慎二先生が"構成"という役割で関わった作品「赤い酋長の身代金」(主婦の友社刊)です。
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漫画家の永島慎二先生が絵を描かないで、それでは誰が作画を担当したのかといえば、関口しゅん先生です!
…って、正直全く知りませんが。

さらにタイトルでお分かりの通り、原作はオー・ヘンリー(O. Henry)ですね。
表題作の他に4編が収録された短編集になっていて、「警官と讃美歌」「贈りもの」「招かれた話」「緑の扉」と、全てオー・ヘンリーの短編小説が原作となっています。

かつてこの主婦の友社から刊行されていたTOMOコミックスで、世界のミステリーの傑作を厳選・翻訳して一流漫画家がコミカライズに関わるという企画がありまして、その中の一冊がこの「赤い酋長の身代金」なのです。

一応他にどんな漫画家がこの企画に参加していたかというと、桑田次郎先生、貝塚ひろし先生、望月三起也先生、いけうち誠一先生、手塚プロ石森プロや他にもたくさんいますが、何といっても凄いのは・・・あの日野日出志先生も「牡丹燈記」を描いているのですよ!!

今回はオー・ヘンリー原作、永島慎二構成、関口しゅん画の「赤い酋長の身代金」なのですが、有名な小説が原作なのでストーリー紹介はいらないでしょう。
それは服役前から小説を書き始める数奇な人生を歩んだゆえに、悲しい話の中に人間愛を表現するオー・ヘンリーという名手の手による短編小説を読んだ方がいいのですから。

それでもこの本がいいのは、全て大胆にも舞台や登場人物も日本に直した物である事。
それと関口しゅん先生ってのは多分永島慎二先生のアシスタント経験のある方だと思うのですが、あのユーモラスで時に幻想的な絵柄を楽しめる事、あたりでしょうか。
師匠の模倣は上手いながら関口しゅん先生自身の個性は見えないのが残念とも言えますが、まぁ永島ファンの私にはこの方がいいわけですし。

永島慎二先生は若く貧しい時代に愛読したというオー・ヘンリーには格別の思い入れもあるのでしょう。
「愛と死の詩」(朝日ソノラマ刊)に収録の「友情」が、明らかに同じくオー・ヘンリーの、それも最も有名な小説である「最後の一葉」をリメイクした物で、これはもちろん永島先生自らが作画もしているし、傑作なのは言うまでもありません。

「赤い酋長の身代金」も…永島慎二コレクションの番外編としていかがでしょうか!


おそくはないんだ……自分をこの泥沼から引きだそう……
もう一度まともに生きよう……むかしの真剣な夢をよみがえらせるんだ
まだ おれは若いじゃないか……!
こんなに胸がドキドキしているじゃないか
明日はさわがしい下町へいって仕事をみつけよう



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  1. 2009/06/28(日) 23:59:14|
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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