大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

トキワ荘(46) 石森章太郎 36 「リュウの道」 1

今夜の石森章太郎作品は、「リュウの道」(講談社刊)です。
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1969年から70年の週刊少年マガジンで連載された作品で、単行本は全8巻。

数多い石森章太郎作品の中でも私が特に好きな時期の、またジャンルとしても一番好きなシリアス物SF萬画で、思い出の一作です。
石森章太郎先生自身もライフワークとして意気込んで描いた、『リュウ3部作』の第1作目でもあります。

壮大なオープニングの後で出てくるサブタイトルが、

第一部 第一章 太陽系第三惑星 地球
①長き眠りよりのめざめ


ですので、その重厚なプロットが想像できますよね。

物語はの舞台は未来世界で、まず2020年に地球を出発した宇宙船の"フジ一号"の船内で目覚めた16歳の少年が主人公の柴田リュウ
彼は宇宙旅行をしたいという熱望の結果、シリウス第5惑星行きのフジ一号に密航しますが見つかって冷凍睡眠(コールドスリープ)させられ、目覚めると宇宙船内カプセルの船員達は全員死んでいて、到着した惑星は実はリュウが育った次代から何百年も経過して、荒廃した地球だった…
しかもそこではまず猿人達に襲われるのだから、これは映画「猿の惑星」のパクリかと思わせるのですが、それをはるかに上回るスケールと面白さです。

生態系が激変して恐ろしい化物だらけになっている地球上で、リュウは壊れた宇宙船からマリア・ヘンダーゾンとその弟ジミイと出会って行動を共にし、それから他の生存者や文明社会を求めて厳しい旅が始まる…

未知への冒険物語で、猿人のペキ、ロボットのアイザック(ずっと古い作品「G・Rナンバー5」のガラクタとほぼ同じキャラ)、目が一つで手は四つのミュータント一つ目(ずっと後で付く名前はムツンバイ)、そして老サイボーグのゴットと次第に仲間が増えていくので、ロール・プレイング・ゲーム的な楽しさもあります。
静かで平和な宇宙船の中で育ったヒロインのマリア(サイボーグ003そっくり)は、地球で恐ろしい体験をするうちに…何と気が狂ってしまうし、とにかく厳しいサバイバル競争で笑ってられないのですが!

『・・・・リュウ 見てみろ・・・・ あの子どもたちを・・・・
なんとまあひよわそうなこと!たよりない・・・・動物だこと・・・・!
こうして見ておると・・・・この世界ではすでに人間は・・・・
単なる力の弱い動物にすぎなくなっていることを つくづく感じさせられる!』

『まだわからんのかリュウ
この世界では人間なんて力の弱い動物・・・・それも少数種族の・・・・動物にすぎないんだ!』


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特殊な仲間達に比べて主人公のリュウはただの少年でしかなかったのですが、宇宙船での冷凍中に睡眠学習をさせられていて膨大な知識を身につけているし、ゴットに殴られたり説教されたりもしてさらに成長し、また他の能力にも目覚めていく…
なかなか風刺的で考えさせられる会話なんかも多いですよ。

リュウ達一行が移動する度に次々と出てくる敵達も不思議で、強大な奴等ばかり。
全く正体が分からないままリュウ達は逃げてしまいましたが、人間を成長させて脳味噌吸うらしい"収穫の塔"の住人、人間を追い出して機械だけで管理している"ロボット・シティ"、"神殿"のある町とそこから追い出されたミュータント(生まれそこない、かたわ者、できそこない、ばけもの…)達の集団等、他にも歩を進めれば進めるだけ、いろんな遭遇があるのです。
本当に次から次へと事件で…この後でリュウは次代の"神"的な存在に選ばれし者だとして展開していくのですが、続きはまた次回にします。

ちなみに、アニメファン向けの漫画雑誌アニメージュ増刊 リュウ月刊COMICリュウ(徳間書店刊)なんかを覚えている方はいますかね…
あれはこの「リュウの道」に始まる『リュウ三部作』に由来して付けられた誌名なのだそうです。


・・・・しかし いずれは追いつめられる!
にげている あいだはな!
戦いというものはなリュウ
まもっているだけでは 勝てないものなんだ



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  1. 2009/07/15(水) 23:46:24|
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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