大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

ホラー漫画(58) 好美のぼる 2 「呪いの学園」

今夜は好美のぼる先生の「呪いの学園」(笠倉出版社刊)です。
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怪作、迷作としてカルトな人気を持つ・・・・いや、そんなありふれた言葉では語りつくせない作品を次々と上梓し続けた好美のぼる先生ですが、この「呪いの学園」は個人的に特に好きでもある、ヤバイ名作。

1970年代末に、同じ笠倉出版社からタイトルに『呪い』の文字が付く"呪いシリーズ"があと2作(「呪いの盲猫」「呪いの蛇笛」)あるのですが、内容はそれぞれ独立した別作品。
その後の作品も見ると『呪い』が付く本はまだまだあるのですが、いずれも安易に付けただけだと思わせる関連性の無い物になります。

それはさておき「呪いの学園」です。
このタイトルもあまり内容と合っていないのですが、一応"わかば高校"の生徒達が登場人物なので、学園モノホラーという扱いで良いのでしょうか。
ここの一年B組で、死んでしまった橋田八重の葬式からこの物語は始まるのですが、そこで泣きながら弔辞を読む生徒が東清美…実は彼女こそが、ある呪いを使って八重を殺した張本人なのでした!

その理由は同級生の相川健二を廻る恋の争いから。
清美はライバルが死んだ事で即座に相川へアタックしまくるのですが、八重を思っていたには拒否され続けます。
しかも死んだ八重の呪いに苦しめられ・・・復讐される、というのが本編のお話。

自分の部屋に入ったはずの清美が謎の墓場に放り込まれ、そこには人面墓石がいっぱいあって嫌がらせをしてくる…やらの幻覚・幻聴攻撃によってすっかり弱った清美。
そして作品の半分が過ぎた頃、ようやく回想シーンが始まり、いかに清美が八重に呪いをかけたのかが分かります。

何と恋の病に苦しんだ清美は、学校の図書館に何故かあった『ヨーロッパの魔女の呪いの本』で得た知識によって八重を呪い殺したのでした!
その方法がショッキングです。
何と!呪う相手の生理の日を調べて使用済みナプキンを手に入れ、それを丑の刻参りのように御神木に五寸釘で打ちつけるのです…
呪文を唱えて、額の鉢巻に5本のロウソク!しかし服装は制服のまま!!
これがヨーロッパの魔女の呪いの方法!?

『あの日に使ったクッションをアンネのある日のうちにクギで打つ……
アルデンプ アルアンプ アールフラン マーニホー八重
アールアーラン マーニホー八重……』


あくまで作者も登場人物も真面目にやっていて…圧巻です。

こんな呪いでまんまと殺されてしまった八重(ジャケの顔は両方八重!)は、顔のただれた幽霊となって頻繁に出てきて清美に嫌がらせをし、清美を避けるクラスメートとの間でイジメ問題にも発展します!
さらに清美は、使用済みナプキンが生き物のように動いて逃げていくのをどこまでも追いかけていき(放っておけなかったのは羞恥心からでしょうか)、その先に待ち受けていた八重の幽霊に命令されて…
八重にしたのと同じように、自分のナプキンを自分で御神木に打ちつける事を強要されます!

『自分のものを 自分で打って 自分で呪い殺す……………どんな気持ちなのウゥッ』
と言いながら見ている八重の幽霊の前で、
『アルデンプー アルアンプー アールフラン マーニホー清美!』
の言葉を百回唱えて、自分も醜い姿になって狂死するラスト。

その間八重はずっと、謝れば許すような事を匂わせていたのですが、最後まで強情に…謝るくらいなら死を選んだ清美!
これは『悪い事をしたら謝らなくてはいけません』というのと、『自分がした行動には責任を持ち何があっても一念を通さなくてはなりません』という、二つの立場からの人によってどちらとも取れる二つの教訓が含まれている…訓話でもあったのですね。

どの作品を取ってもホラー・恐怖漫画として読むにはあまりに厳しい好美のぼる作品なのですが、好美先生自身はあくまでこれで怖がらせようとしているわけで、しかもその時代の流行を何でも取り入れようとしては失敗していて、生まれる読者とのギャップが今や作者の意図しない所で喜ばれ、もはや崇められている…正に奇跡の漫画家ですね!


女の子の一番大切にしなければ ならないもの………
しっかりにぎって………
いまからでもいい………
ごめんなさいと言えないの!?
たったひとこと ごめんなさい…と
言ってくれていたら………



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  1. 2009/08/12(水) 23:15:29|
  2. ホラー漫画
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
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コメント

BRUCE様へ、

ご無沙汰しております。
夏祭りやイベントの準備、家の仕事にと忙しい日々を過ごしていたのですが、久しぶりに「大悟への道」見に来たら、記事がいっぱいでした。

今日はとりあえず時間があるので、店番をしながらじっくりと読ませていただきます。
  1. 2009/08/15(土) 10:59:58 |
  2. URL |
  3. さるちゃん #-
  4. [ 編集]

アールアーラン マーニホー

>さるちゃん

そうですか!何だか充実してそうでいいですね。
さるちゃんも写真ブログとかやってくれたらいいのにな~。
こちらも忙しくなっていて、ほぼ毎日更新するつもりで頑張っていた「大悟への道」も二日に一回→三日に一回とペースが遅くなってますけどね。
よろしくお願いします!
  1. 2009/08/19(水) 02:15:44 |
  2. URL |
  3. BRUCE #-
  4. [ 編集]

はじめまして!

ふと思い出してこの漫画を検索したらたどり着きました。

ずいぶん昔の日記なのに
懐かしすぎてコメントせずにいられませんでした(^^;)

お汁粉が八重の顔になったりするシーンもありましたね。

私は小学校のときに読みましたが
今でもこの呪いの言葉覚えてました(笑)

突然の書き込み失礼しました☆

  1. 2015/08/19(水) 10:57:19 |
  2. URL |
  3. あぴ☆0203 #-
  4. [ 編集]

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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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