大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

藤子不二雄(28) 「大長編ドラえもん VOL.6 のび太の宇宙小戦争」

今夜の藤子不二雄作品は、「大長編ドラえもん VOL.6 のび太の宇宙小戦争」(小学館刊)です。
FUZIKO-doraemon-vol6.jpg
月刊コロコロコミックにて1984年から連載された大長編ドラえもんシリーズの第6作で、幼かった私はリアルタイムのコロコロで何度も読んだ覚えがあります。もちろん、劇場アニメ版も観てますよ。

タイトルは本多猪四郎監督、特撮監督は円谷英二の特撮映画「宇宙大戦争」のパロディになっていますが、宇宙小戦争は『リトルスターウォーズ』と読み、「スター・ウォーズ」や他のハリウッド映画へのオマージュも使われているので、SF映画好きにはそこらへんも面白い要素でしょう。
もっとも子供の頃は全く分からなかったけど夢中になっていたわけだし、あくまでパロディ要素はオマケ程度でしかないのですが。

さらに話の内容は今読めば明らかにジョナサン・スウィフトの風刺小説「ガリヴァー旅行記」が元になっていて、それに「ドラえもん」のキャラクターと秘密道具、藤子不二雄先生の素晴らしいセンスが加わって生まれた傑作でしょう。


今回ののび太達は、登場シーンから自主制作の特撮映画を作っています。
しかしのび太の失敗でジャイアンスネ夫から仲間外れにされたため、彼らに張り合って自分でも作品を撮ろうとしますが、頭のいい出木杉もジャイアン達に取られてしずかとの共作となり、派手なSFを撮りたかったのに少女趣味な作品になり…
といった所はただの導入部ではありますが、彼ら2組の自主映画製作シーンだけですでに面白い。

すぐに話の本筋に入っていきますが、今回の冒険のきっかけはピリカ星から来た手乗りサイズの小さな人…パピとの出会い。
愛らしすぎるパピですが、彼はピリカ星の大統領。しかし星でクーデターにあって地球に亡命してきたのです。
そしてパピを追って地球まで来たPCIA(ピシア)の追手。PCIAとはギルモア将軍が作った情報機関で、長官は知的で強力なドラコルル
ギルモア将軍に反対する人たちをあらゆる手段で消していく恐るべき集団、という事ですが…これが全てのサイズが小さいピリカ星の宇宙船ですので、生身のジャイアンといい勝負ですよ。

それからドラえもん達はパピを守って独裁者のギルモア将軍とその軍勢を相手に戦う、というのが「のび太の宇宙小戦争」のメインストーリー。
こんな小さい相手なら戦いは楽勝だと思われるでしょうが、パピのサイズに合わせてスモールライトで小さくなっている時にライトを奪われ、元の大きさに戻れなくなるのです!(じゃあビッグライトを使えば…という突っ込みはしてはいけませんよ)。

この作品におけるサービスカットは、もちろんしずちゃんのヌード。小さくなって牛乳風呂に入るので、当然全裸を観る事が出来ます。
一人で裸になっている、そんなタイミングでPCIAが襲ってきてしずかを人質にするあたり、さすが分かってますね~。

パピはしずかを助けるために自らPCIAに捕まり、ピリカ星へ連れて帰られて処刑される事になり…
今度は逆にドラえもん達がピリカ星へ乗り込み、宇宙戦争を始めるのです。

そこで案内役として大いに役立ったのはパピの愛犬・ロコロコ。作品の掲載誌を逆に読んだ名前ですね。ピリカ星の犬は良くしゃべり、空を飛ぶことも出来ます。
さて今作では、通常どちらかというと足手まといのスネ夫が大活躍します。スネ夫が作ったラジコン戦車に乗り込んで戦うのですが、メカニック技術も操縦テクニックも優れている上に、しずかちゃんを守る男気も見せてくれるのですね。

闘いは熾烈を極めていきますが、目的のスモールライトを取り戻す事が出来ずに敵に捕らえられたドラえもん、のび太、ジャイアンも、パピとロコロコと共に処刑されようとしたその時!巨人となったスネ夫としずかが現れます!!
スモールライトの効き目が切れたのです。次々と巨人になっていった地球人5人は、形勢逆転してついにピリカ星の命運をかけた闘いをパピ達の勝利に導くのでした。

この巨人となって圧倒的な力で敵を倒していくドラえもん達の姿は、まだ幼くて「ガリヴァー旅行記」も読んでなかった私の心に刻みついています。
話も政府に対して反乱するクーデターを鎮圧するなんて「ドラえもん」らしからぬ政治的な内容ですし、そもそも敵の組織名・PCIAはピリカ星の頭文字"P"に、アメリカの情報機関"CIA"を足した物ですよね。ひょっとして奥底には反米精神もある…のかも。

敵が小さいという設定のため、奇想モノとしてはいいのですが強敵を相手にする時のスリルは生まれにくいかもしれません。でもその分、夢と可愛さいっぱいの作品です。

FUZIKO-doraemon-vol6-2.jpg
↑今回の藤子不二雄先生です。


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  1. 2009/11/24(火) 23:06:05|
  2. 藤子不二雄
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

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