大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

藤子不二雄(38) 「大長編ドラえもん VOL.15 のび太の創世日記」

今夜も藤子・F・不二雄先生の『大長編ドラえもん』シリーズを続けて・・・・「大長編ドラえもん VOL.15 のび太の創世日記」(小学館刊)です。
FUZIKO-doraemon-vol15.jpg
月刊コロコロコミックにて1994年から翌年まで掲載された作品で、世界創世ネタは通常の「ドラえもん」や、また過去に描いた「ドラえもん」とは無関係の名作SF短編「創世日記」等でも見られますが、これはそれらの集大成にすべく練り上げた作品に仕上がってます!

まずはいつも通りドラえもんと、のび太たち4人の日常描写から始まります。
夏休みは半分過ぎたというのに宿題の自由研究を何にするかさえ思いつかず泣きついたのび太に、優しいドラえもんは未来デパートから『創世セット』を買ってくれるのです。
つまりこれは通常の"ひみつ道具"ではないのですが、今作ではこれが話の元となる重要なモノ。セット内容は、コントロールステッキ、フワフワリング、神さま雲、ベースマット、宇宙の素。これを使って太陽系から地球も人間も丸ごと…つまりは自らが神さまとなって新しい世界を創るのです。
神さま願望のある私にとってワクワクしてしまう話ですが、その壮大なスケールな行動をやりながら、それを観察日記つけて学校の宿題にするというのは小さい!

当然ながらジャイアンスネ夫しずかも途中からこの話に一枚かむ事となって共同研究し、別の新しい…しかし本物そっくりな宇宙で人類の歴史を追う大冒険へと発展していくのです。
当初、ようやく出来た新地球に誕生した生物は陸上では昆虫類だけだったのですが、ここで『進化退化放射線源』を使って魚が上陸していけるように無理矢理進化させ、これによって新地球の歴史は静かに大きく変わっていく…
本当の地球でジャイアンが見つけた火の玉と、その正体だったカマキリの化け物は一体何なのか!?
今作では少し複雑な設定の物語な上に、伏線などが他の大長編作品以上に考えられていて、最後に色々な謎や驚きの事実が判明する仕組みになっています。

自分たちが神さまなので強敵も出ませんが、新地球の歴史を原始時代から追っていくのは普通に楽しい。
何しろどの時代にも、のび太たちによく似た人間がいるのです。まぎらわしいけど、舞台は創世セットで創り出したもうひとつの地球ですし、別に先祖とかじゃないんですよね…。
原始時代にはノンビ、3世紀(邪馬台国らしきものが舞台なので)にはノビ彦、平安時代には野比奈と、いつの時代にもダメ男ながら優しいのび太似の者がいます。
次は明治時代くらいの機械文明の時代になり、そこでは野比奈が最後にチュン子という不思議な生き物に関わったおかげで貰えた財宝を元に、ついに大成功している野美のび秀という大金持ちが登場!
そして巨大飛行船で南極に見つかった大穴を調査に行くと地球の中は空洞であり、そこは蜂に似た昆虫人類(ホモ・ハチビリス)による人類を上回る文明が築かれていた…
この昆虫人の大学生でも、ビタノというのび太似の者が出てきますが、彼は大統領の息子だし地球誕生の経緯を研究していて頭もいい。
しかし『地底空洞説』って本当の所どうなんですかね。昔の本を読むとUFOの基地がある、とかありがちでしたが…もう成り立たない事が証明されたのでしょうか。まだ地底探検した科学者の話は聞きませんが。

ともあれ地上の人類が石炭や石油を求めて地下を掘りまくり、南極の大穴まで見つけてしまった事を受けて、地下の昆虫人たちはついに地上進出を決意する。
科学兵器も地上より優れている地底軍を相手に、勝てる方法はあるのか…と、やっと「のび太の創世日記」でもピンチとバトル物の要素が出てきましたが、何と戦わずにすむ素晴らしい思いつきが出てしまうのですね。
つまり最後までドラえもんたちは新世界を観察して多少手を加えるのみで、戦い無く終わってしまいました。ジャイアンとスネ夫などはさぼってこの自由研究に参加しない場面もあるし、何者かにさらわれてしまって何も活躍しない!
新地球の歴史の中で、のび太だけでなく他の皆のそっくりさんも出るのですが、ジャイアン女にせまられるのび太のそっくりさん、なんて場面も…

ほぼピンチ無しで終わるため、他のどの『大長編ドラえもん』よりも緊張感は無いかもしれません。しずちゃんのヌードもありません。
が、最後まで引き込まれるように展開していきますので、まぁ読んでみてください。


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  1. 2010/04/10(土) 23:59:23|
  2. 藤子不二雄
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

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