大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

藤子不二雄(39) 「大長編ドラえもん VOL.16 のび太と銀河超特急」

今夜も藤子・F・不二雄先生続きで、「大長編ドラえもん VOL.16 のび太と銀河超特急」(小学館刊)です。
FUZIKO-doraemon-vol16.jpg
『超特急』は『エクスプレス』と読みます。

月刊コロコロコミックで1995年から翌年まで掲載された作品であり、藤子・F・不二雄先生はこの次の「のび太のねじ巻き都市冒険記」執筆中に逝去さたわけで、つまり存命中最後に完成させた『大長編ドラえもん』にあたります…
有名な古典作品を元ネタに使う事が多いこのシリーズですが、今回は宮沢賢治の童話「銀河鉄道の夜」ですね。松本零士先生のSF漫画「銀河鉄道999」と同じく。
宇宙空間を走る見かけはSL(蒸気機関車)の宇宙船という設定だけで夢いっぱいなわけですが、他にも1作の中に娯楽要素を盛り込んだ上でロマンチックな名作に仕上げています。

ドラえもんが用事で二十二世紀へ出かけた時に、三日間も行列へ並んで買った二十二世紀のミステリー列車(トレイン)のキップ。
銀河超特急に乗って何日かかるのかも、終着駅に何が待っているのかもわからないこの旅にのび太ジャイアンスネ夫しずかも連れてってもらうと…わりと広い個室完備で退屈しないための立体ゲーム等もあり、景色も楽めむために壁を透明にできる宇宙の旅だけでも素晴らしいのに、用意されてるアトラクションも各種あってどれも面白そう。
また乗客全員に配られる『宇宙カプセル』は、真空や低温・高温等のどんな環境でも快適に過ごせるようになる上に、一分間につき一時間寝た事になるという…これは時間の無い生活している都会の現代人には特に羨ましいグッズじゃないでしょうか。

今回は便利な『どこでもドア』で家に帰ろうとしたら、ドアの中の調空間にバリアーを張られて使用不能になる珍しい場面もあり、ピンチを呼びます。
そこで不安がって泣く者もいるメンバーの中で誰あろう、のび太が
『アッハッハッハ……。やっとおもしろくなってきたじゃない。
ぼくらはいつも、こんな冒険をもとめてきたんじゃなかった?
これまでもハラハラワクワクドキドキするような大冒険を!
何度も何度も戦い、そのたびにのりこえてきた。
今度もにげないでぶつかっていこうよ!!』

と、カッコいい事を言うのですが、すかさずスネ夫に『のび太……、大長編になると、かっこいいことをいう。』と突っ込まれてます。

でも実際、今作ではのび太の数少ない特技である射撃の腕を生かす場面が多く、仲間を助ける側の立場になりますよ!
のび太の射撃が披露される話といえば、超名作「のび太の宇宙開拓史」が思い出されますが、他に短編も含めて何度も彼の天才的な腕の良さは描かれています。

辿り着いたミステリートレインの最終的な行き先は、銀河の果ての"ハテノハテ星群" 。当地のドリーマーズランドというどでかい遊園地を舞台に移し、ここでそれぞれが西部の星、忍者の星、恐竜の星、メルヘンの星、怪奇と伝説の星、等で楽しいアトラクションの冒険を楽しみます。この、キャラ達を好きな事で自由に遊ばせる描写もいいですよね。
そこへ自称『宇宙最高の存在』だという、自分の体を持たずに他の生物に取り付いて生きるヤドリという寄生生物の大群に襲われます。約800万体も存在するという彼らは宇宙征服を企て、ドリーマーズランドのコントロールセンターを制圧。
スネ夫やのび太も取り付かれて敵味方の判断がつかなくなって混乱するし、頼りのドラえもんの四次元ポケットまで封じてしまう強敵!

しかし、前にしずちゃんが入浴している時に入ってきた小型のUFOが出ていて(それがヤドリの宿り主を見つけるまでの仮の姿)、それをしずちゃんが『真空ソープ』という未来の石鹸で打ち落としていた事から弱点だと判明し、戦いの突破口を開きました。
おっとその通り。今回はちゃんと、しずちゃんの入浴シーンがあるのですが、下も見えてかなりヤバイですよ~。

最後はヤドリのボス・ヤドリ天帝が乗り移ったヴァイキングの巨大ロボVSのび太の一騎打ち…これが『のび太のくせに生意気』な、頭脳作戦と落ち着いた態度、そして射撃の腕前で見事に勝利するのです!

今作品のゲストキャラクターは、手塚治虫キャラのような顔立ちの社会部記者ボーム、のび太達を昔者とからかう22世紀の3人組、丸いボールに目と鼻の落書きしたような簡素な顔立ちの銀河超特急車掌
FUZIKO-doraemon-vol16-2.jpg
(↑最初の画像では帯で見えなかったので、改めて)

そして…友情出演でしょうか、銀河超特急の乗客に「21エモン」の登場人物達が乗っている姿が見られるのは嬉しかった。
『大長編ドラえもん』においては珍しいくらいテーマやメッセージとかを抑え、難しいことを考えずに読めるエンターテイメントに徹し、楽しさを追求した作品になりました。


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  1. 2010/04/13(火) 23:59:15|
  2. 藤子不二雄
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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