大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

藤子不二雄(45) 「大長編ドラえもん Vol.21 のび太と翼の勇者たち」

藤子・F・不二雄先生の『大長編ドラえもん』シリーズはもうちょっと続き、今夜は「大長編ドラえもん Vol.21 のび太と翼の勇者たち」(小学館刊)です。
FUZIKO-doraemon-vol21.jpg
こちら藤子・F・不二雄プロの手による漫画版は、2001年に月刊コロコロコミックで掲載されました。

この巻からは巻頭に登場人物紹介ページと、今まで無かった章ごとの区切り(全6章)を設け、さらに巻末には番外編でゲストキャラクターの前日譚となる短編も併録されるようになりました。
絵のタッチも少し変わり、ますます子供向けになっています。キャラ自体までも藤子F作品とは思えないデザインの者もいますが、これはアニメ映画版の製作者が原作も共に作るようになっているからだと思います。

さて「のび太と翼の勇者たち」
冒頭でのび太しずかジャイアンスネ夫といつのレギュラー・キャラクターが集まって…いや、それに混ざって大長編には珍しい、出木杉英才も同席しています!
しかし彼のように頭が良くてスポーツ万能な完全無欠キャラは、ピンチでハラハラさせながら冒険する大長編シリーズには必要無い。やはり『鳥人伝説』について説明するだけの役割でしたが、頭脳明晰な彼が話すと信憑性が増すだけに上手い使われ方と言えるでしょう。

その『鳥人』が今回のテーマなので、タイトルでも示す通りいろんなキャラが空を飛んでる描写が多い。
ドラえもんひみつ道具『タケコプター』でいつでも飛べる彼らだけに空を飛ぶ事に関しての憧れは今更リアリティが無いでしょうか。
それでものび太は鳥人間になって自分の翼で空を飛びたいとかムチャな事を言って、珍しく真剣に勉強して翼作りの工作に励むのでした。
そんなタイミングで鳥人の少年グースケ"バードピア"という鳥人の世界から人間界…というかドラえもんの住む街に迷い込んできて友達になり、今度はドラえもん達がバードピアへ行くと、ここでまた新たな冒険が始まる!

鳥人以外に普通の鳥や普通の人間も共存するバードピアで、人類を憎悪している"カラス警備隊"長官でハゲワシ鳥人のジーグリードが今回の敵。
それにバードピアに語り継がれる伝説の勇者でイヌワシ鳥人のイカロス、考古学者でミミズク鳥人のホウ博士、グースケのガールフレンドでミルク等がなかなか魅力あります。

バードピア最大の行事は、少年達が憧れる"渡り鳥パトロール隊"の入隊テストを兼ねた"イカロスレース"で、これが中盤の盛り上がり箇所でもあるのですが、バードピアという舞台を緻密に設定している事がうかがえます。
それからバードピア建国やグースケ出生の謎までだんだん分かっていき、ジーグリードらが人間界を攻めるため蘇らせた古代の怪物フェニキアとの戦い…
このフェニキア。女児向けアニメ作品「プリキュア」シリーズに似た名前ながら、「風の谷のナウシカ」における巨神兵のような位置付けです。とはいえ蘇るまではバードピアまで滅ぶと危惧され、恐怖の存在として扱われておりましたが、実際は大きさも含めてただの恐竜くらい。
ドラえもんが『進化退化放射線源』を使って退化させようとしたら、ジーグリードの邪魔が入って逆に進化させてしまったものの、最後はタイムマシンで地球が誕生する前へ送り込んでバードピアと人間界を救う。

いつもいつもドラえもん達は、手を変え品を変え様々な場所に行って不思議な奴らと友達になったり戦ったりし、楽しんだり苦しんだりしながら冒険する。
もう21作目にもなればネタ探しも大変なのでしょう。やはりどこも過去作品や他の作品で見たような事ばかりで驚きが無くなっていますが、今まで以上に子供向けとしてターゲットを絞る事で続けて行こうとした…そう、子供は過去作品も見てないわけだし、そんな所はうかがえましたが、それはもう大人になった私のような藤子不二雄ファンは切り離されたと感じられなくもないわけで、ちょっと悲しい…。もはやしずちゃんのヌードも必要ないというのか、無くなってしまいました。


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  1. 2010/05/09(日) 23:27:11|
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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