大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

藤子不二雄(47) 「大長編ドラえもん Vol.23 のび太とふしぎ風使い」

藤子・F・不二雄先生の『大長編ドラえもん』シリーズ。続きは「大長編ドラえもん Vol.23 のび太とふしぎ風使い」(小学館刊)です。
FUZIKO-doraemon-vol23.jpg
藤子・F・不二雄プロによって漫画化され、2003年の月刊コロコロコミックで掲載されました。

もう漫画板の大長編シリーズも23作目…そして漫画版が存在するのはこの次まで。最後から2作目です!
前作の「のび太とロボット王国」ではまたもロボット物なんか描かれちゃいましたが、ここへきて『風使い』なるものをメインの題材に持ってきたのは、なかなかマニアックな決断ではないでしょうか。
一応原案として、通常のてんとう虫コミックス6巻に収録されている短編「台風のフー子」が使われていますが、こんな短編が大長編に生まれ変わるとは想定外でした。

今作の舞台は、普通に地球上の現代!大長編でそれは珍しい…とはいえ、"風の民の村"なる不思議な『風使い』達が暮す村で、チベット奥地の秘境とかってイメージでしょうか。
もちろん普通の地球人ですが、いろんな形で風を利用して生きる彼らは、険しい岩山と風のおかげで外界から閉ざされた生活をしています。彼らの風使い道具や風獣などの設定は良く出来ています。
本のジャケを見てもらえば分かる通り、今回のドラえもん達はモンゴルとかラオスとか…そこら辺の民族を思わせる衣装で活躍しますが、これはもちろん彼らの普段着。

ゲストキャラクターはその村に住む風使いの少年テムジン、その妹スン、そして…可愛い可愛い台風の子供フー子
このフー子は大長編ドラえもん有数の可愛いキャラだと思いますよ。雲みたいな本来の姿も、ひみつ道具『フリーサイズぬいぐるみカメラ』で作った「ドラコッコ」のぬいぐるみに入っている姿も最高で、さらに慕っているのび太に怒られて飛び出した後の再会シーンなんて…橋の下の柱の陰に隠れて泣きながら様子を窺っていたのですが、そこでもうキュンとなっちゃいます。

大まかな話は、ドラえもん達が友達になったテムジンら風の民と、彼らと対立する"嵐族"との民族間の争いを、よそ者のドラえもん達が武力で収める…といったいつも通りのもの。
嵐族が復活させる、呪術師ウランダーや古代の風の怪物マフーガ(姿はドラゴン)といった強敵との闘いは見ものですが、嵐族の族長ストームが実は22世紀の未来から来た考古学者だった、というこのパターンをまだ使ってきましたか。実は本当の黒幕は…と敵同士の争いもあるのが珍しいですが。

おっと、今回の特筆すべきはスネ夫が悪役だという事でしょうか。もちろん復活する前のウランダーが乗り移ったからなのですが、長らく敵となっているためドラえもん達とは全くの別行動!
ちなみにフー子は、そのウランダーに関わるある秘密を持った存在でした…
ジャイアンがスネ夫(ウランダー)を捕らえようとする場面で、そのしばらく前からスネ夫が使っていた風を操って空飛ぶ椅子の中に潜り込んでいるのですが、これは嬉しい江戸川乱歩「人間椅子」をモチーフにしたと思われるネタ!
他にも「ドラゴンボール」「もののけ姫」や…いろんな作品の要素が入っているように思います。

最後はストームが操るマフーガとの対決で、フー子が自らの体を犠牲にして倒すのですが、ゲストキャラクターが死んじゃう悲劇性も込めたラストは、けっこう初期の作品以来ですね。
けっこう見所もあって良いのですが、ここでもしずかヌードは無し。毎回のアレも、この時期にはすっかり過去の遺物となっています。こうしてかつてのお約束を知らない世代が増えていくのでしょうね。
ここからいきなりセル画で作っていたアニメ映画版も、CGでの製作に変更されて違和感が大きかったのを思い出しますが、すぐにそれも普通になっていく…


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  1. 2010/05/22(土) 23:14:21|
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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