大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

ホラー漫画(66) 関よしみ 3 「飼育病棟」

関よしみ作品で続けまして、「飼育病棟」(講談社刊)です。
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今回は1992年に描かれた作品3編が収録されています。もちろんどれも、いや~な話!

まず、表題作の「飼育病棟」
まず1ページ目から、高校受験を目指す中学3年生の授業中に平然とした顔でお漏らしするデブ男子・森陰卓の描写なのが凄い。彼曰く、
『いまみたいな大事な授業をききのがしたら ママにおこられちゃう』
との事でトイレに行かなかったわけですが、このマザコンデブのキモ男をある事故から助けた優しいヒロイン・晶子に降りかかる不条理な災難!
晶子は怪我で体が麻痺したのに加え、精神的なショックが元で声が出なくなり、しかも森陰家が経営する病院に入院(=監禁)する事になり…異常な家族にいいように扱われて何も訴える事も出来ない、今回はこんなシチュエーションです。
病院が舞台なのを生かした怖い展開を、短編なのでクライマックスに向かってサクサクと人を殺して進んで行きます。

次の「真夜中の祝福」では高校受験を終えた15歳女子・美咲亜弓が主人公。
またも変質者に執拗な嫌がらせを受けるのですが、ストーカー具合が尋常じゃない。いつも通りヒロインの味方になるキャラはあっけなく殺され、ラストには意外な犯人が…歪んだどんでん返しモノのサスペンスとしても優れています。

最後の「聖母の葬列」は、私が特に多くの方に読んでもらいたいと思う作品でが、ヤバい宗教モノ。
これまた主人公は高校受験を控えた女子中学生・片桐望。望のいる街は暴走族に悩まされていて、自宅にまで被害が来て飼い犬のルマンを殺される導入部でまず嫌な気持ちにはなりますが…
その後の展開も激しく、新興宗教団体の"摩訶思議教団"の陰謀に巻き込まれていく望と、作られた奇跡にまんまと騙されて涙を流して喜ぶ家族や親友。
そして今作では、ラストインチキ宗教と同じく救われないラストが描かれます。

「飼育病棟」収録の3編を読めば、簡単に人を信じるお人良しでいる事がどれだけ愚かな事か学べると思います。
巷の様々なメディアで疑う事を知らない純真で素直な人間が正しいような『嘘』ばかり平気で流されていますが、大人になったらそれなりの現実や処世術も学ばなくてはなりません。それを中学生らにしっかり教えてくれたのが、関よしみ先生だったのです。


ほうらごらん 死体ってキレイだろォ?
ボクはねェ 将来この病院をついだらサ 霊安室をもっと広く改造するんだ
そしてもっと大きな死体冷却装置をおいてね この病院で死んだヤツらはみいんな冷凍保存しとくんだ
ホルマリンづけとかハクセイとか…サ ペットでいろいろ試してみたけど あんまりキレイじゃないんだなァ
やっぱり死体は冷凍にしとくのがいちばんだよね



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  1. 2011/03/06(日) 23:20:04|
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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